Artist's commentary
子ゆっくりが発する甲高い「ごはんしゃん」をねだる声
環境音と言えるほどに耳に慣れたあの音も今は街角や裏路地から聞こえることも少なくなってきた
音を発することが外敵を引き寄せ、そのまま死につながる野良ゆっくりの世界では、騒々しく食事をせがむ子、その子の騒音を抑えることができない親の家族は淘汰されていき、結果あまり声を発さないゆっくりの家系が生き延びその遺伝子を繋いでいった
もちろん子ゆが空腹を耐えられるはずもなく食事をねだるのに変わりはないが、大声を発する代わりに唇を尖らせ体を揺らし、小鳥が囀るように舌を鳴らす「おねだりっ」をする個体が増えているようだ