鳥のさえずりで『微笑みデブ』は目を覚ます 足と顔面の激痛はおさまっていない 「おきたのぜ?ずいぶんひどいめにあったのぜドス」 「・・・だれ?くそにんげん?」 「にんげんはいまいないのぜ・・・ じゅんびしたらもどるっていってたのぜ すぐにもどるとおもうのぜ・・・」 「ゆっ・・・ドスさまにおそれをなしてにげたんだね」 「・・・まあ、すきにすればいいのぜ」
「ドス・・・やまのゆっくりはおしまいなのぜ どうせさいごだから ドスはみんなにどうおもわれてたか ・・・かくさずにはなしたほうが いいとおもったのぜ すこしわるいきもするけど ドスはゆっくりしないできいておいたほうがいいのぜ」 異常というよりは異能のゆっくりなのだろうか 冷静で淡々と話されるまりさの言葉に 『微笑みデブ』は寒気に近い感覚を覚えた(続)
「・・・おぼうしのない?なにをいって ・・・ゅ あ゛っ゛!?あ゛っ゛!? あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!」 ドスの横にいたまりさが話す 「おぼうしはにんげんがしょぶんしてたのぜ? みんなおぼうしのないドスにきづいてなかったから まりさがゆっくりおしえといたのぜ・・・」
「・・・まりさのいったとおり こいつがあのくそドスなんだね・・・」 『微笑みデブ』が振り返るとあんよを焼かれた 群れのみんなが殺意のこもった目で睨みつけている 喋れるように口に貼られたテープは外されたらしい 「いわれるまできづかなかったよ・・・ まさかおぼうしまでなくすなんて ドスはとんでもないくずゆっくりだねっ!!」 「こんなにみすぼらしいゆっくりが まりさたちのおさだなんてしんじられないのぜっ!!」
「・・・みすぼらしいかっこうのまりさだね ゆっくりしてないまりさはついっ ほうっ だよ?」 「・・・あいかわらずくちがわるいのぜ」 「・・・?まりさはドスさまのことしってるの? ゆぅ、もしかしてゆっくりしすぎてる ドスさまってすっごくゆうめいなの?ねえ?」 「むかしからむれにいたからしってるだけなのぜ ドスはまだむれのみんなをおぼえきれてないのぜ」